今日も何にもない僕らは星に願うよ

世界よ終われ

そして新しい日々に新しい陽よ昇れ(また今夜も眠れない僕らは/Shout it Out)

 

COMBO×COMBO 3rd Performance『茜色に染まるあなたへ』全ステージ無事に終演いたしました。キャスト、スタッフ、そしてご来場いただきました皆様、本当にありがとうございました。1回だけの予定が何度も足を運んでくださった方もいたりして、とても嬉しかったです。

 

高尾山の天狗伝説を絡めた、50年の時を超えた祖母と孫の物語、お楽しみいただけましたでしょうか。主人公、茜が天狗さらいにあった先で出会う女の子、ユウを演じさせていただきました。

前回公演もそうでしたがCOMBO×COMBOでやってほしいと言われる役は普段の自分とはかなり遠くて、底抜けの明るさで空気をかき回していく感じがなかなかしっくりこなかったりもして、けれどもそうして悩んだことが結果的に、私が演じるユウの良さになっていたらいいなあと思います。

今回、演劇をやる時、観る時に何を面白いと思うのか、初めて自分の中で明確になりました。嘘をつくことが好きなのだと思います。どうしたって本音だけを口にすることはできない私たちが、そもそも自分ではない誰かを演じる中で、その誰かの抱える本音と、口をつく言葉とのギャップに悩んだり、他人から影響を受けて変化したりするのが好きです。

 

現実を受け止めきれないユウの帰りたいけど帰りたくない気持ちだったり、大切なものを見つけて変わっていく茜に対する憧れのような取り残されてしまったような気持ちだったり、明確でない部分を少しでも表現出来ていたらと思います。

もっとできたことがあるような気もするし、かといって全く無力だとも思わないし、とにかくもっともっと成長したい、という気持ちです。

 

明日から、5/31-6/4本番のハダカハレンチさんのお稽古に参加します。ハダカにはなりませんし、多分ハレンチでも無いと思います。作演出の岡本セキユさんは、私が大学1年の頃には既に早稲田では有名人といった感じでして、いつかはご一緒してみたいと思っていました。4年も経ってしまいましたが、こうしてご一緒出来る喜びと、今回得られた沢山のものを胸に、気を引き締めて臨んでいきます。よろしければ是非、お越しくださいませ。

 

明日ではないかもしれないけれど、またいつか。

 

ユウ役 井本みくに

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僕の中で生きている 僕が愛したもの達みたいに

あなたの中で生きていたいよ(amazarashi/エンディングテーマ)

 

COMBO×COMBO『茜色に染まるあなたへ』、もりもりお稽古しております。

 

今回はおばあちゃんと孫のお話ということで、おばあちゃん子の私は嫌でもおばあちゃんのことを思い出します。

小学生の頃は毎年キャンプに連れて行ってくれて、離れていてもいつも私のことを気にかけてくれるおばあちゃんも、今年で71歳になります。全然そうは見えないくらいに若々しくて可愛らしい人です。

親戚に「もう成人式なの!?早いねえ」などと驚かれる経験をされた方は多いと思うのですが、こちらもこちらでもう71歳なの?という気持ちです。いつまで経ってもおばあちゃんは年を取らないような気がしてしまいます。雨が降っただけで車で迎えに来てもらったり、演劇部の県大会に足を運んでもらったり、大好物のささみのフライを作ってもらったり、そんなことばかり思い出します。

 

私はとにかく母方のおばあちゃんが大好きで、小さい頃は地震が怖くて、万が一地震が起きて会えなくなったらどうしようと思っただけで泣いてしまうくらいでした。おばあちゃんはここに避難してみくにはここに避難するから、もしそうなっても落ち着いたら会えるんだよ、なんて諭されたことを覚えています。

 

上京して会う機会も減って、メールをもらってもなかなか丁寧に返せなくなって、毎年送っていたお誕生日おめでとうのメールを忘れてしまう事もあって、我ながら祖母不孝……そんな言葉はないか、けど、祖母不孝な孫娘だなと思います。

岐阜から芝居を観に行くのは体力的に厳しいから応援だけしてるね、と入学当初に言われて、体感以上の速度で時間が早く過ぎてしまうこと、年齢を重ねたおばあちゃんにとってのその時間がどれほど重たいものなのかを改めて感じました。

それでも年に数回帰省してご馳走を振舞ってもらうだけだと実感はわかなくて、時間さえ取れたらまた一緒にキャンプに行けるような気がしてしまいます。きっともうおじいちゃんとおばあちゃんにテントを立ててもらうことは出来ないのに、私だけはいまだに子どものままで進めずにいます。

 

去年、順風男女さんの名古屋公演におばあちゃんが来てくれました。高校1年生以来、実に6年ぶりに私のお芝居を観て、面会で目の前に来たおばあちゃんの身体が私よりもずっとずっと小さくて、観に来てくれてありがとうと抱きしめながらわけもなく涙が溢れたことを思い出します。

地震が怖いと泣きついた時も、蒸し暑い8月の夜に小さなテントの中で一緒に寝た時も、おばあちゃんの身体は私より大きくてあったかくて、いつも私が寝付くまでずっと背中を撫でてくれた手だって私よりも大きかったはずなのに、いつのまにか追い越してしまいました。

DVDが欲しいから予約したいと言ってくれたおばあちゃんに予約の仕方を教えながら、ずっと泣いていました。私が東京で演劇を続けていくのだとしたら、これがおばあちゃんに観てもらえる最後の作品なのかもしれない、と思いました。おばあちゃんは届いたDVDを観てくれたかな。

 

でもきっとそれはおばあちゃんに限ったことではなくて、例えば応援してくれていたファンの方が就職して地方に行ってしまうことだったり、ふとしたきっかけで私から離れていくことだったり、そんなことがあるたびに、ああ、これが最後になってしまうのかなと思うのです。

演劇をやる以上は何ステージ観てもらおうと全て一度きりの観劇体験になってしまうし、客席に座るお客様の大多数とはそれきり会うこともなかったりするのだと思うと、時々やりきれない気持ちになります。映画やドラマだったら離れたところにいる人にまで届けられるのに、なんて思うと同時に、生身で目の前で演じるからこそ届くものもあるし、私はそれが好きで演劇をやっているし。

 

だから今回も、色んな気持ちを抱えつつやっぱり「来てください」と言います。大好きなおばあちゃんに観てもらうことができなくとも、私は今、私が信じるものに全力をかけるしかありません。

演劇が好きです。演劇はいま、ここにいる人にしか届かないけれど、だからこそ好きです。どうか観に来てください。

 

年末に、おばあちゃんの作るささみフライがまた食べたいな、と言った時、おばあちゃんは昔何度も作ってくれたことを忘れていたけれど、私は確かにあのあったかくてサクサクしていて、小さいわりに手間のかかるささみフライを覚えているし、その時作ってくれたフライに昔はなかった海苔が巻かれていたことも覚えています。

私たちの作る作品も、そうして誰かの中に残っていくのだとしたら、残ってくれるのだとしたら、それは何より素敵なことなんじゃないかと思います。

 

あの味が恋しくて何度も作ってみたけれど、私は未だにささみの筋がうまく取れません。

ああ、おばあちゃんの作るささみフライがまた食べたいなあ。

 

 

【次回出演】

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井本応援ご予約URL→https://www.quartet-online.net/ticket/akaneironisomaru?m=0ldeija

君に最後に打ち明けた 夢の話のことは

うまくいっているよ 君といるはずだった時間は 仕事に打ち込んだり 仲間と過ごしたり(UVERworld/恋いしくて)

 

チョコレートの並ぶショーウィンドウに、バレンタインを感じる日々ももう終わってしまいますね。

皆さんは誰かにチョコを渡したり渡されたりするのかな。素敵な恋が始まったり、はたまた実らなかったり、たくさんのドラマが生まれる日なのだと思うとどきどきします。

 

初恋を思い出します。初恋は実らないという言葉の通りに、あっさり、夏と共に終わってしまった恋でした。一緒の大学に行こうだとか、ずっと一緒にいようだとか、今となっては歯の浮くような台詞を並べて、何ひとつとして叶いはしなかったのですけれど。

彼が地元に進学すると聞いて、ますます意地になって上京したことを思い出します。あれから何年か経って、なんだかんだで未だに演劇を続けています。一緒に部活に打ち込んだ思い出があんまりにも大きくて、一度は辞めるつもりでいたはずなのに。

彼は大学で演劇を続けなかったと聞きました。結局世の中なんてそんなもんで、未練がましく演劇に縋り付いて、いつか見返してやるぞなんて思っているのはわたしだけなのだと思います。

 

あの頃、成績が悪くて怒られていた君は必死に勉強をして関東の大学に編入しましたね。演劇部を一年ほどで辞めたわたしは、未だに演劇を続けています。人生何が起こるかわからないね。いつか、あなたを見返したくて続けた演劇を、そこで頑張ってる姿を観てもらえる日が来たらいいなと思います。

 

あの頃、バレンタインデーに渡そうと思ってこっそりガトーショコラのレシピを調べていました。昨日はガトーショコラを買って、ひとりで食べてしまいました。やっぱり甘いものは苦手です。わたしは特にドラマもなく過ごしてしまったけど、バレンタインに浮き足立つ街はやっぱり嫌いじゃないな。

「言葉にすればたやすくて」

って言葉にしなきゃ分かんねぇよ(amazarashi/それを言葉という)

 

2019年5月31日から6月4日、はなまる学習会王子小劇場にてハダカハレンチ第4回本公演『ハッカ』に出演します。

 

主宰の榊原美鳳さんに「舞台観に行けなくてごめんなさい、代わりに6月の公演は観にいきますね!」って伝えたら「え?オーディション受けたら?」みたいな感じで、オーディションを受けて出演させていただく運びとなりました。

今回の脚本・演出を担当される岡本セキユさんは大学の先輩でして、私が入学した頃からセキユさんの作品は面白いぞ〜なんていろんな人に聞かされていて、実際何度か拝見して面白いなあ悔しいなあ、でも私早稲田で干されてっからなあなどと思っていたので、まさかこうして出演することになるなんて思ってもみませんでした。そんな尊敬する方に向かって「そのコートの中に着ている服はヒートテックですか?」と聞いて凹ませてしまったことを少し反省しています。

 

2年ぶり2度目の王子小劇場も楽しみです。黒くてかっこいい劇場すき。

いっぱい喋ったり大きな声出したりするお芝居したことないので、今からドキドキしてます。これは割とみんな言ってることだと思うんですけど、セキユさんの言葉はとっても綺麗で、粗野な私は文章を読むたびにどっからこんな言葉が湧いてくるんだろうなんて考えたりします。自分の言葉を作品にするって、きっと想像もつかないほど大変な作業だろうと思います。いや嘘だな、1回自分で脚本書いた時に死ぬほど才能がないなと悲しくなったからこそ、言葉を思想を作品にすることの凄さというか、敬意というか、そういうものを強く感じます。少しでもお客様に届けられるよう頑張りますので、どうかどうか予定を空けておいてくださいな。

 

あと今日、これ書いてるのは2/9になったばかりなのですが、今日はCOMBO×COMBOのお稽古もありました。

1年前に参加した時は出演者の中で1番踊ってなかったので、今回も余裕だぜへへへ、なんて思っていたらがっつり踊るみたいです。前回は井本さんも踊るんですか?って聞かれるたびにはい!って嘘ついてました。

 

コンテンポラリーダンス、私はダンスのことよく知らないけど面白いなあと思います。筋肉が全然ないのでどこまで踊れるかわかりませんが、100万回くらい練習してがんばります。座組で1番踊れないのが私です。ガハハ。

いろんな舞台があるけれど、こういう形でダンスが入る舞台ってそんなに多くないかなと思います。今日のお稽古で、面白いなあたくさんの人に観てほしいなあと思いました。全身筋肉痛なのでストレッチをしてから寝ます。ご予約いっぱい増えますように!

ご予約→ https://www.quartet-online.net/ticket/akaneironisomaru?m=0ldeija

 

 

 

COMBO×COMBO 3rd Performance

『茜色に染まるあなたへ』

脚本・演出・振付 井草佑一

 

○公演日程

3月15日(金)15:00/19:30

16日(土)14:00/19:00

17日(日)13:00/17:00

○チケット料金

前売一般 3,500円/当日一般3,700円

前売学生 2,500円/当日学生2,700円(要学生証)

○出演

鬼樫もも

島田萌

鈴木玲(以上、COMBO×COMBO)

杉山愛

井本みくに

彦田かおり(劇団VS.)

大橋純七

九島勇(FPアドバンス)

小川しおり(ICHIBANGAI-Dance Studio-)

武田摩耶

神田初音ファレル(FREEDOM RIDER)

 

今からこの世界がひっくり返らないかな

客席はガラガラのまま また次の幕が上がる(ズーカラデル/漂流劇団)

 

こんにちは。平熱35度、ここ数日の体温は37.8度の井本みくにです。

2月〜3月はイベントが多いので、まとめて告知します。

 

■2月11日 ひとりあそび企画 即興ガールズバトルvol.1.5〜ばれんたいん☆すぺしゃる〜

舞台女生徒で共演した星秀美さん主催の即興芝居イベントです。わたしエチュードめちゃくちゃ苦手なんだけど大丈夫かな……?見守ってください。詳細は下記画像をご参照ください。

ご予約→https://www.quartet-online.net/ticket/improvalentine?m=0lcbhai

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■2月14日18:30-22:30 ほしいもCAFE&BAR

これまた星秀美さんとやります。美味しいお酒とかジュースとか飲みながら楽しく過ごしましょう!ボードゲームもあります。

ご予約はDMまたはリプライで承ります。当日飛び入りも可。

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■2月17日18:30-22:30 のおもて会withみくにん

実は一度も共演したことのない舞台俳優の野表さん主宰のゆる〜いイベントです。飲み会みたいにゆるっとお話できるのはここだけかも。ぜひぜひ!

ご予約はnomt_reserve@hotmail.comまで、お名前を添えてください。

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■2月22日 舞台女生徒上映会

先月出演した舞台の上映会です。カメラを5台も使った贅沢な映像を、女優陣と一緒に観られる貴重なチャンスです。ぜひぜひ。

ご予約→https://goo.gl/forms/HqfEMyAuYgV6taiA2

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■3月15日-17日 COMBO×COMBO『茜色に染まるあなたへ』

ここまで全部イベントでしたが、舞台の告知もあります。これが本業なので、どれか1つしか来られない方はぜひこれを観てね。コンテンポラリーダンスと演劇の、どちらとも言えない作品を作る変わった団体です。がんばるぞー。

ご予約→https://www.quartet-online.net/ticket/akaneironisomaru?m=0ldeija

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客席がガラガラでも幕は上がるんですが、面白いもの作るのでガンガン予約してください🦔

もう予約してくださった方は本当にありがとう!らぶ!

 

 

 

 

 

雨が降れば鍵をかけていいよ

誰にも知られないまま終わりになっても それでハッピーエンドなんだ(andymori/ハッピーエンド)

 

どうも、1コマでも落としたら留年が決まる方の井本みくにです。

みんな、大学にはきちんと通った方がいいですよ。本番の4日前に「1週間後にプレゼンと展覧会のレポートを3本出さなければ留年ですよ」と教授に叱られる前に。

「ぶ、舞台の本番があって…」って言った時の教授の冷たい目が忘れらんねえよ。「どっちを取るかはあなた次第ですよ」とか言われてね。悔しいからどっちもやってやるわいと思いました。全日本負けず嫌い大賞金賞受賞です。

 

おかげで本番が終わっても心休まることなく、徹夜でレポートを4本書いてました。可哀想。4年間何してたんだよ。

ようやっと終わった実感が湧いてきました。エゴサしても感想が見当たらないので #舞台女生徒 でツイートしてください。

 

何書こうか考えてなかったので、今回の個人的バズワードとか書いていこうかな。

 

【吐きプロ】

(名)2018年に出演した『クズえんげきじん図鑑』の公開稽古でついたあだ名。ホリプロと並ぶ大手事務所。ちなみにこの公開稽古は一切本編と関係がなかった。吐くシーンがあると知った時から言われる気はしていたけどやっぱりこの名前で呼ばれましたね。実際に吐いて稽古に臨むプロ意識の高さ(笑)で、日本一吐き芸の似合う女優を目指しています。

 

【おつな寿司】

(名)テレビ業界では定番らしい差し入れ。裏番組を食うという意味で、衣を裏返したいなり寿司。小劇場にズブズブの星秀美さんと井本みくにが大興奮し、今後事あるごとに「知らないの?」とマウントを取ることを誓った。

 

【小劇場の嫌われ女優ツートップ】

(名)同義語:星秀美、井本みくに。テレビ業界に疎い我々が舞台女生徒での手厚い待遇に感動した結果、この先小劇場で「え、全員に1200円くらいする弁当の差し入れはないんですか?」「個別楽屋ないんですか?」「役者も仕込みするんですか?」などとマウントを取ろうと誓ったために生まれてしまったモンスター。

 

【ズルイよねえ】

(形)演出助手の深寅芥さんが、事あるごとに井本みくににかけた言葉。年齢の話になるたびに「どちらかといえば私は若者側」などと言い張って常に中間のポジションを取り、一番おいしいところを持っていく意。絞り出すように言うのでツボに入ってしまう。

 

【いいキチ○イ】

(名)同義語:井本みくに。初出は役作りのために吐いてきた日だが、その後も度々登場。精神的に追い詰められると架空の詩集を出すていで前書きや後書きを考えてメンタルヘルスを保つ、と話したところ、演出の武藤さんから笑いながら言われた言葉。

 

他にもたくさんあるけれど、こんなところかな。好評だったカーテンコールも載せておきます。メモに残しておいたものなので多少違うかもしれません。

【15:30 公開ゲネプロ版】

永江ミツキ役、井本みくにです。皆様、本日はお日柄もよく……お足元の悪い中……ご来場誠にありがとうございます。私は大学4年生でして、普段は大学に通いながらお芝居をしています。このステージには母が来ているので、個人的な話を少しさせてください。半年前まで就職活動をしていて、本気で演劇を辞めようと思っていました。今日、こうしてお客様に観ていただいて、拍手を聞いて、やっぱり演劇が大好きだと、心から思いました。親不孝でごめんなさい。やっぱりこれからも演劇を続けていきたいと思っています。皆様も、私に限らずここにいる素敵な女優陣やこのプロジェクトも含めて、こうして出会えたのも何かの縁かと思いますので、見守っていただけたら幸いです。

【19:00回版】

永江ミツキ役、井本みくにです。まずは皆様、本日は誠にありがとうございます。稽古が始まったのが2週間ほど前なのですが、今回役名がミツキということで、月が名前に入っているということもあって毎日月を見上げて帰っていました。稽古が始まった頃は細かった月が、昨日最終稽古の帰りに見上げたら丸っこくなっていまして、短いようで長かったなあ、明日あたり満月なんじゃないか?なんて思いまして、先ほど調べてみたら本当に今日が満月なんだそうです。で、今日の月は日本からはわからないんですが月食なのだそうで、こうして節目を感じる日に本番を迎えられた縁を感じます。よかったら皆さんも帰り道に見上げてみてください。それでは、「月」並みな言葉ではありますが、本日はご来場いただきまして誠にありがとうございました。

 

知的だ。ははは。クレバーでずるい演劇ジャンキーとして今後も頑張っていきたいです。またね。

ぼくも 少しはまともになれたかな

いや そうでもないか 今も変わらず 上手く笑えない毎日です(amazarashi/終わりで始まり)

 

下北沢アクトレスシアター『女生徒〜さよなら、モラトリアム〜』無事全ステージ終演しました。ご来場いただきました皆様、キャスト・スタッフの皆様、ありがとうございました。

 

永江ミツキという女の子を演じさせていただきました。読者モデルになったことをきっかけに疎外されていき、過食症になってしまった女子高生です。私はあまりご飯を食べないのですが、本番直前はいつもよりご飯を食べて、実際に吐いて感覚をつかもうとしていました。

 

過食症の人は、食べたくて食べるのではなくて、死なないために食べるのだ」という演出の武藤さんの言葉が、ずっと残っています。私はきっと、死なないために食べる以外の行為に溺れているだけで、そこに大きな違いなどないのだろうと思います。音楽を聴いて、眠って、芝居をして、そういう場所を失ってしまったとしたら、彼女のようになっているのかもしれないな、と。

 

大袈裟でなく、観にきてくれる方がいるから生きているのだと思います。

 

今回、星秀美さん、水野奈月さんと私は「百戦錬磨の舞台女優」として選ばれたのだと聞きました。年齢の話をするのは憚られますが、お二方とも大先輩で、私とは経験してきた舞台の数も大きさも全く違います。

たった3年半、本当に細々と演劇を続けてきた自分が百戦錬磨と呼ばれるのはむず痒くて変な気持ちですが、つまるところ私がこれまで出演させていただいた全ての作品が確かに私を成長させてくれていたということなのだと思います。

 

東京の小さな劇場で演劇を続けてきた私を見つけてくれた全ての方に感謝しています。

何度も何度も、辞めようと思いました。

演劇部で出会った初めての彼氏に二股をかけられていたと知った時も、大学演劇でちっともオファーが来なかった時も、就職活動をした時も、心の底からもうダメだと思っていました。

生まれて初めて、ああ、腐らずに、どれだけ情けなくとも演劇にしがみついてきてよかったなあと本気で思いました。

 

下手の横好きかもしれないけれど、これからも続けていきます。これまでと変わらず、見守っていただけたら嬉しいです。

 

いつか僕らが離れ離れになるその時だって笑っていたい

塞ぎ込んだ過去も正しかったと言い張るために笑っていたい

それだけでいつかの 叶わなかった夢も ただの過ぎた景色になるんだ

結局空っぽのままのこの手を 僕らは大きく振りあって

答えさえ見つけられなかった目に 涙を溜めてさよならして

悲しむな これがスタートラインだよ 僕らの終わりで始まり