ぼくも 少しはまともになれたかな

いや そうでもないか 今も変わらず 上手く笑えない毎日です(amazarashi/終わりで始まり)

 

下北沢アクトレスシアター『女生徒〜さよなら、モラトリアム〜』無事全ステージ終演しました。ご来場いただきました皆様、キャスト・スタッフの皆様、ありがとうございました。

 

永江ミツキという女の子を演じさせていただきました。読者モデルになったことをきっかけに疎外されていき、過食症になってしまった女子高生です。私はあまりご飯を食べないのですが、本番直前はいつもよりご飯を食べて、実際に吐いて感覚をつかもうとしていました。

 

過食症の人は、食べたくて食べるのではなくて、死なないために食べるのだ」という演出の武藤さんの言葉が、ずっと残っています。私はきっと、死なないために食べる以外の行為に溺れているだけで、そこに大きな違いなどないのだろうと思います。音楽を聴いて、眠って、芝居をして、そういう場所を失ってしまったとしたら、彼女のようになっているのかもしれないな、と。

 

大袈裟でなく、観にきてくれる方がいるから生きているのだと思います。

 

今回、星秀美さん、水野奈月さんと私は「百戦錬磨の舞台女優」として選ばれたのだと聞きました。年齢の話をするのは憚られますが、お二方とも大先輩で、私とは経験してきた舞台の数も大きさも全く違います。

たった3年半、本当に細々と演劇を続けてきた自分が百戦錬磨と呼ばれるのはむず痒くて変な気持ちですが、つまるところ私がこれまで出演させていただいた全ての作品が確かに私を成長させてくれていたということなのだと思います。

 

東京の小さな劇場で演劇を続けてきた私を見つけてくれた全ての方に感謝しています。

何度も何度も、辞めようと思いました。

演劇部で出会った初めての彼氏に二股をかけられていたと知った時も、大学演劇でちっともオファーが来なかった時も、就職活動をした時も、心の底からもうダメだと思っていました。

生まれて初めて、ああ、腐らずに、どれだけ情けなくとも演劇にしがみついてきてよかったなあと本気で思いました。

 

下手の横好きかもしれないけれど、これからも続けていきます。これまでと変わらず、見守っていただけたら嬉しいです。

 

いつか僕らが離れ離れになるその時だって笑っていたい

塞ぎ込んだ過去も正しかったと言い張るために笑っていたい

それだけでいつかの 叶わなかった夢も ただの過ぎた景色になるんだ

結局空っぽのままのこの手を 僕らは大きく振りあって

答えさえ見つけられなかった目に 涙を溜めてさよならして

悲しむな これがスタートラインだよ 僕らの終わりで始まり