2018年8月9日

汗ばむ季節 地元の土手で見る夕日

涼しい風が 僕らを梳かしてくよ さらり

(short hair/Base Ball Bear

 

 

公開から1ヶ月遅れてハン・ソロを観ました。

昔はSTAR WARSがあんまり好きではありませんでした。たまの休みに外で野球をしようと誘っても全然遊んでくれなかったお父さんの好きな映画だったから。同じ理由でサッカーもバック・トゥ・ザ・フューチャーも嫌いでした。お父さんを家に残して兄と弟と3人で野球をして、ボールを田んぼに落として、拾いにいくのがいつもの風景でした。

お兄ちゃんがバスケ部にはいって、庭にゴールが置かれて、学校の友達とバスケをするようになって、実家の庭は兄弟と遊ぶ場所ではなくなっていきました。

先日の順風男女さんの名古屋公演で、久しぶりに兄弟3人が揃いました。お兄ちゃんは記憶のなかほどイケメンじゃなかったし(怒られそうですね)、弟はいつの間にか随分背が伸びていました。

 

そういえば、小さい頃は家族で時々映画を観に行きました。私はそれが楽しみでもあり少し苦手でもありました。終わった後に「この映画は何を伝えたかったんだと思う?」と聞かれるのが常だったからです。

 

未だに、この作品で何を伝えたいの?と聞かれると言葉に詰まります。私はあくまで出演者でしかなくて、つまるところ作品を構成するひとつの要素でしかありません。当然、時には台本に書かれた言葉に反感を覚えたり、疑問を持つこともあります。

それでも、出演している以上は自分の役目を全うして、どんな評価も甘んじて受け入れていかなければなと思うのです。昔から自分の考えを述べることが苦手だから、自己保身のためにそう思うのかもしれません。

 

大学に入って、演劇を始めてから3年。

たった3年で、たくさんの人と出会いました。サークルを辞めて、大学生の友達よりも社会人の知人が増えました。憧れていた人の作品に出ることが出来ました。住む家が変わりました。夜中にカラオケでバカ騒ぎしていた歌の上手な先輩はいつのまにか就職して、徹夜でカラオケをすることもなくなりました。

 

いろんなものが変わっていくことに、少し怖くなります。

私は何も変わっていないのに、と、取り残されたように感じます。

でもきっと私も少しずつ変わっているし、これからも変わっていくのだと思います。

 

黒髪ショートの女の子が好きだ、というと「だから自分も黒髪ショートなの?」と聞かれます。黒髪なのは就活をしているからだし、20年近くずっとショートヘアです。実家にいた時はおばあちゃんに月に1度は美容院に連れて行かれたので、伸ばす機会がなかったのです。

 

名古屋公演の時、7年ぶりに(高校時代に一瞬だけ演劇部に入っていました)舞台を観にきたおばあちゃんがまっすぐ私のところに来てハグをしてくれて、昔より少し小さな声で「すごくよかった」と言ってくれて、人目もはばからず泣いてしまいました。想像よりもずっと小さいおばあちゃんの身体に、わけもなく涙が溢れたことを覚えています。おばあちゃんも昔と変わらないショートカットでした。たぶんこの先もずっと、私は髪を伸ばさずにいるんだと思います。

 

昔のことを思い出すのは、人生の岐路に立っているからでしょうか。

平成最後の夏に、人生最後の夏休みを迎えることになんだか不思議な感覚を覚えます。平成も学生生活も好きなバンドも友達も、ずっとそこにあることが当たり前だと思っていたのにいつの間にか遠ざかっていきます。

変わらないものなどないけれど、ひとりわけもなく寂しさを感じる8月の夜だけは、何年経っても過ごしていたいと思っています。

 

そんなこんなで宣伝です。

モリキリン『ビューティーコロシアムの憂鬱』

9月27日-10月1日 @新宿SAMURAI

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井本みくに応援予約フォーム https://www.quartet-online.net/ticket/beautycoliseum?m=0dhaehj